ヒダカソウ

ヒダカソウ

撮影日:2019/04/24

  • キンポウゲ科
  • 学名 Callianthemum miyabeanum

姿・形
北海道アポイ岳周辺の超塩基性岩(カンラン岩)地帯の固有種。高さ10~25cmほどの多年草。茎は根生し、白味を帯びた小葉は深く裂け、かたまってつく。2回3出複葉。葉が十分に展開する前に、2cmくらいの白い花を咲かせる。花弁に見える白色はがく片で、8~12枚と一定しない。花弁はない。

種子の大きさと形状
ヒダカソウの種子約4mm前後の楕円形で淡黄褐色

開花と花の色
4月下旬~5月中旬 白色

分 布
北海道様似町(さまにちょう)アポイ岳(標高810.5m)や幌満岳(標高685.4m)周辺の超塩基性岩(カンラン岩)地帯の固有種

保護上の位置づけ
・環境省レッドリスト 絶滅危惧ⅠA類(CR) 環境省のカテゴリーの概要
・北海道レッドリスト 絶滅危機種 (Cr) 北海道のカテゴリーの概要

ヒダカソウの育て方

植え方
用土は、ふるいにかけてミジンを取り除き、必ず水洗いした2~7mmほどの火山礫(えぞ砂など)単用か、火山礫9、腐葉土1程度。植え替えは、2~3年目の芽が動き出す早春か、葉が枯れた秋とする。根伏せを兼ねるのであれば早春に行う。表面に10mm弱ほどの礫でフタ並べにする。

管理方法
置き場所は、春と秋は十分な日当たりにし、夏は半日陰または、50%遮光ネットの下で、風通しの良いところ。灌水は、1日1回十分に与える。施肥は花後と秋の置き肥のほか、薄い水肥を施す。病害虫の心配も特にない。越冬は、雪の下で普通に過ごすことができる。

殖やし方
実生・株分け・根伏せ。採種は、種子が肥大し、種色がグリーンから、淡黄褐色になったころが適期で、指先で静かに触れて落果するころがよい。開花期に、筆で人工受粉させると結実が良くなる。採り蒔きを基本とし、普通に管理し越冬させると、翌年の夏ころに発芽する。多くの山野草と異なり、子葉(双葉)が枯死した後に、本葉が展開してくる。株分けは、植え替え時に簡単に離れるようであれば、株分けをする。根伏せは、植え替え時に切り詰めた根を用いるとよい。

ヒダカソウの子葉と本葉

撮影日:2015/09/06

根伏せ(秋の根伏せ)実証実験
ヒダカソウの根伏せ(秋の根伏せ)の手順と成長記録 2018/11/03~

その他
北海道の、「北海道生物の多様性の保全等に関する条例」で、「指定希少野生動植物種」と「特定希少野生動植物種」に指定されている。

注 意

「花期」や「植え方・管理方法・殖やし方」などは、北海道の内陸平野部の気候を参考にしておりますので、ご注意ください。

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