エンビセンノウ

エンビセンノウ

撮影日:2019/08/06 北海道日高新冠町産

  • ナデシコ科
  • 学名 Lychnis wilfordii

姿・形
ごく限られた一部の地域の、山地の草原や湿地に生える高さ50~80cmの多年草で、ツバメの尾に似た深い切れ込みの入った深紅色の花を咲かせる。

種子の大きさと形状
エンビセンノウの種子

エンビセンノウの種子

約1mm前後の楕円形で、表面は針状の突起でおおわれている茶色い種子

花期・花色
8月 深紅色

分 布
北海道(胆振・日高地方)、本州(青森県・長野県 ※埼玉県・山梨県については情報不足)

保護上の位置づけ
・環境省レッドリスト 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 環境省のカテゴリーの概要
・北海道レッドリスト 絶滅危機種(Cr) 北海道のカテゴリーの概要

エンビセンノウの育て方

植え方
用土は、2~5mmほどの火山礫(えぞ砂など)6・赤玉土2・腐葉土2程度の割合で、水はけよく植える。根の成長が非常に旺盛なので、植え替え時に、半分ほどの長さにカットする。

管理方法
置き場所は、春と秋は十分な日当たりにし、夏は半日陰または、50%遮光ネットの下で、風通しの良いところ。灌水は、1日1回普通に与える。毛虫類の害虫が発生しやすいため、植物・園芸用の害虫駆除スプレーなどの散布が必須である。筆者は、植物・園芸用の害虫駆除スプレーではなく、家庭菜園用の、害虫駆除スプレー(住友化学園芸 殺虫殺菌剤 ベニカグリーンVスプレー )を使用して、その効果と植物への安全性を確認済み。また、開花期まで成長すると、茎は非常に折れやすいことから、支柱などによる支え及び、風防管理が必要である。越冬は、雪の下で普通に過ごすことができる。

殖やし方
実生と、植え替え時の株分け及び、挿し芽で殖やす。

その他
「北海道生物の多様性の保全等に関する条例」による指定希少野生植物23種の1つに、エンビセンノウが選定されており、北海道の「指定希少野生動植物」に指定されている。

注 意

「花期」や「植え方・管理方法・殖やし方」などは、北海道の内陸平野部の気候を参考にしておりますので、ご注意ください。

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